セッション管理についてひとこと

目次
はじめに
GNOME セッションのリセット

GNOME についての記事を読んだりすると、セッション管理の話がでてきたことがあるかもしれない。セッション管理は、 GNOME や GNOME アプリケーションを使うときにはとても便利なツールだ。

セッション管理の基本的な考え方は、GNOME からログアウトするときにはそのときの作業が保存されますよ、ということだ。 GNOME "セッション" からログアウトすると、そのときの状態がユーザの知らないうちに保存されているわけだ。

たぶんいちばん便利なのは GNOME からログアウトしたときに開いていたアプリケーションも起動してくれることだろう。これは、GNOME を一回終了して入り直せばすぐにわかる。ログアウトしたときとまったく同じ場所に、同じアプリケーションが出てくるのだ。

(ただしこのセッション管理の機能がきちんと働くには、GNOME 準拠のウィンドウマネージャを使う必要がある。もしウィンドウマネージャが準拠していなければ、開いていたアプリケーションはたちあがってくれるけれど、ウィンドウの場所はログアウト時とはちがってくる。)

もしログインしたときにいつも(前回にログアウトしたときにそれが必ずしも動いていなくても)必ず起動してほしいアプリケーションがあれば、それはセッションマネージャキャプレットに追加しておこおう。これについては「GNOME コントロールセンタ」という章のセッションマネージャで説明した。

重要: アプリケーションのデータまでセッション管理されているという話を耳にしているかもしれない。それは GNOME の将来構想の話だ。アプリケーションのデータまで正しく保存するには、完全に GNOME 準拠のアプリケーションを使う必要がある。このマニュアルの執筆時には、データまで完全にセッション管理してくれるアプリケーションはまだなかった。だから、そういうのが出てきて、それがどこまでやってくれるかを確認するまでは、セッション管理にアプリケーションのデータ保存まで任せるのは危険だ。