GNOME ファイルマネージャ

目次
はじめに
GNOME ファイルマネージャのしくみ
ファイルを選ぶ
ファイルのコピーと移動
ファイルの名前を変える
GNOME ファイルマネージャからアプリケーションを起動
ファイルのプロパティとアクション
ファイルマネージャの設定を変える
GNOME ファイルマネージャのメニュー
GNOME のドラッグ&ドロップまとめ

はじめに

GNOME は、システム上のファイルを簡単かつ強力に操作するためのファイルマネージャを持っているのだ。このファイルマネージャは、通称 GMC、GNU Midnight Commander という。GMC は、ターミナル内で動く Midnight Commander ファイルマネージャをもとにしている。

Midnight Commander は、むかしから強力で使いやすいので有名だった。GMC は、この MC のパワーと使いやすさをとって、そこに GNOME グラフィカル・フロントエンドをつけたわけだ。

前にも述べたけれど、GNOME ファイルマネージャは GNOME のデスクトップ機能も仕切っている。そして GNOME ファイルマネージャは、マネージャのウィンドウ経由でシステム上のファイルも操作させてくれる。

Figure 1. GNU Midnight Commander - GNOME ファイルマネージャ

GMC のスクリーンショット。

GNOME ファイルマネージャには、主ウィンドウが 2 つある。左側がツリービューで、システム上のすべてのディレクトリをその階層構造にしたがって表している。左側には、ツリービューで選んだディレクトリの中身が表示される。

ツリービューからディレクトリを選ぶには、マウスで一回クリックするだけでいい。これでメインディレクトリのビューが変わって、選んだディレクトリの中身が表示される。ディレクトリの中にさらにディレクトリがあるときは、ツリービューのプラス記号をクリックすると、それがのびて表示される。このとき、さっきのプラス記号はマイナス記号に変わっている。このマイナス記号をクリックすると、サブディレクトリは再びツリービューの中に隠れて、またプラス記号が出てくる。

主ファイルビューには、ファイルの見方が切り替えられるので、活用してほしい。アイコンビューと、各種の詳細ビュー、そしてカスタムビューだ。

アイコンビューは、デフォルトのもので、各ファイルごとに大きなアイコンを使う。短縮ビューは、ファイルとディレクトリを示すけれど、それ以外の情報は表示しない。詳細ビューはディレクトリ内のファイルを一覧にして、ファイルについての情報も表示する。カスタムビューだと、ファイルについて見たい情報をユーザが好きに選べる。

短縮、詳細、カスタムビューでは、ウィンドウのてっぺんの情報タイトルをクリックすると、その情報に応じてファイルがソートされる。たとえばディレクトリの中でサイズが最大のファイルを見つけたければ、「サイズ」のタイトルをクリックすると、ファイルが大きいほうからサイズ順に並ぶ。もう一回「サイズ」をクリックすると、小さい順にソートされる。